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DDPは導入すべき?トランプ関税後のeBay輸出、セラーが取るべき最適解

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2025年8月から段階的に適用が始まった「トランプ関税(相互関税)」

特に8月29日からは、800ドル以下の商品に対する免税措置「デミニミスルール」が撤廃され、すべてのセラーが対応を迫られています。

今回は、関税ルール変更の概要から、セラーが直面する課題、具体的な対策までを解説します。

この記事でわかること
  • トランプ関税の概要
  • DDP vs DDU どちらを選ぶべきかは”セラーの戦略次第”
  • 配送キャリア別の手数料比較
  • CPaSS(Speed PAK)の特典と注意事項
  • 今すぐやるべき価格戦略の見直し
  • アメリカバイヤーの金銭感覚
  • 今後の見通しと心構え
  • 関税ルール変更へのおすすめ対応方法

この関税を「ピンチ」ではなく「チャンス」と捉え、ライバルに差をつけるための情報をわかりやすくまとめました。

ぜひ、最後までご覧ください。

※この記事は、2025年8月30日時点の情報となっています。


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目次

トランプ関税の概要

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トランプ関税(相互関税)とは、米国が輸入品に対して一律15%の関税を課す政策です。

この政策は2段階に分けて適用され、輸出入ビジネスに大きな影響を与えています。

第一段階:800ドル以上の商品への適用 (2025年8月7日〜)

第一段階では、元々関税がかかっていた800ドル以上の商品に影響

  • これまで関税が0%だった商品:新たに15%の関税が課されるようになった
  • 既に関税が設定されていた商品:従来の税率にさらに税率が上乗せされる形となった
第二段階:「デミニミスルール」の撤廃 (2025年8月29日〜)

これまで少額貨物の免税措置として適用されていた「デミニミスルール」が撤廃

  • 対象:これまで非課税だった800ドル以下の全商品
  • 影響:少額の取引でも購入者が関税を支払う必要が生じ、多くの輸出セラーにとって大きな影響を及ぼす

これまで関税が0%だった商品でも、一律15%の関税が発生します。

DDP vs DDU どちらを選ぶべきかは”セラーの戦略次第”

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トランプ関税の導入に伴い、商品の発送方法として「DDP」と「DDU」のどちらを選択するかが重要なポイントです

それぞれにメリットとデメリットがあるため、自身の販売戦略に合わせて選択する必要があります。

ただし、現時点の結論としては、「セラー自身の戦略(利益確保・顧客層・取り扱い商品の価格帯)によって使い分ける」ことが最適解です。

この章では、DDP・DDUそれぞれのメリット・デメリットを知り、各セラーの販売戦略と照らし合わせ自分で選択しましょう。

DDPのメリット・デメリット

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DDPとは、セラー(販売者)が商品の関税を負担する発送方法です。

DDPを選択すると、購入者は商品受け取り時に関税を支払う必要がないため、トラブルになりにくいと予想されます。

事前に、以下のようなメリット・デメリットがあることも知っておきましょう。

DDPのメリット
  • 購入者の安心感の向上
    • 購入者は商品代金以外に追加の支払いを心配する必要がなく、安心して購入できる
  • 受け取り拒否トラブルの回避
    • 関税の支払いを理由とした「受け取り拒否」や、返送などのトラブルを未然に防げる
  • 顧客満足度とリピーター獲得
    • スムーズで分かりやすい取引は顧客満足度を高められる
    • 「このセラーからなら安心して買える」という信頼につながり、リピーター獲得につながる
  • 販売促進の効果
    • 配送サービスによっては、購入画面で「関税はかかりません」といった表示が出る場合がある
    • 購入を後押しする効果が期待できる
DDPのデメリット
  • 利益の圧迫・赤字のリスク
    • 関税分をあらかじめ商品価格に上乗せして販売しないといけない
    • 価格の設定次第で利益が大幅に減少したり、赤字になったりする可能性がある
  • 価格が高く見えてしまう
    • DDU(関税購入者払い)で出品している他のセラーと比較して販売価格が高く見える
    • 価格競争で不利になる場合がある
  • 返品時の「関税支払い損」リスク
    • 購入者都合で商品が返品された場合でも、セラーが支払った関税は返金されない可能性がある
    • その分の費用が無駄になってしまう懸念がある

なお、eBayもトラブル回避の観点からDDPを推奨しています。

新ルール移行時は、バイヤー側での混乱も予想されるため、DDPは無難が選択肢と言えるでしょう。

DDUのメリット・デメリット

DDUのメリット・デメリット 画像

DDUとは、従来通りの発送方法で、商品の関税をバイヤー(購入者)が商品受け取り時に支払う方式です。

DDUのメリット・デメリットは、以下のとおりです。

DDUのメリット
  • 価格競争で有利になる可能性がある
    • 関税分を商品価格に上乗せしないため、出品価格を安く表示できる
    • 他のセラーよりも価格が魅力的に見え、競争で有利になる場合がある
  • シンプルな価格設定
    • これまで通りの価格設定で出品できる
    • セラーが関税や手数料を計算して、価格に上乗せする手間がかからない
DDUのデメリット
  • 受け取り拒否・支払い拒否のリスク
    • 関税の徴収に慣れていた購入者が、予期せぬ関税請求に驚く
      ※これまでは800ドル以下の商品は非課税だったため
    • 支払いや商品の受け取りを拒否するリスクが高まる
  • セラーへの関税請求リスク
    • 購入者が関税の支払いを拒否するケースが考えられる
    • 未払い分は配送業者を通じて最終的にセラー(販売者)へ請求される可能性がある
  • 顧客満足度の低下
    • 購入後に想定外の追加費用が発生すると、購入者の不満や不信感に直接つながる
    • 低い評価やトラブルの原因になりやすい

関税の未払い分については、eBayから公式の見解が出ていないため、今後も注目する必要があるでしょう。

配送キャリア別の手数料比較

配送キャリア別の手数料比較 画像

デミニミス制度撤廃により、日本郵便の国際郵便が受付停止となりました。

そのため、FedEx、DHL、CPaSSなどの配送サービスの選択が、これまで以上に重要になっています。

どのキャリアが最適かは、扱う商品の価格帯や重さによって異なりますが、現時点での有力な選択肢として「CPaSS」が推奨されています

主要配送キャリア選択のポイントは、以下のとおりです。

  • 低価格帯(100ドル前後)の商品
    • 手数料や特典などを考慮すると、CPaSSが最も推奨されている
    • コストを抑えつつ、DDP発送に対応できる有力な選択
  • 高価格帯の商品や重い商品
    • 高単価・大口の場合は、FedExが選択肢とて有力
    • DHLは相対的に見て、料金が高めになるのでおすすめしない

特に100ドル前後の低価格帯の商品を中心に扱っている場合、CPaSSが料金の面で優位性があると考えられます。

ただし、これはあくまで一つの目安です。

最終的には、ご自身が扱う商品の価格帯や重量に合わせて、各キャリアの料金を見積もり、比較検討してください。

CPaSS(Speed PAK)の特典と注意事項

CPaSS(Speed PAK)の特典と注意事項 画像

eBayの配送サービスであるCPaSSは、DDP発送の開始にあたり、セラーに特典を提供しています

CPaSSを利用してDDP発送を行うことで、以下のようなメリットがあります。

  • 手数料の免除
    • Duty & Tax Forwarding Fee(関税および税金の前払い手数料)が免除される
    • eBay SpeedPAK-Ship via FedEx(FedEx経由)での発送が対象
  • 銀行振込チャージ リワードプログラム
    • 入金額に対して2.1%が還元される
    • 実質的に通関処理にかかる手数料の一部をCPaSSが負担してくれいる

しかし、特典を受けるには必ずeBay上でシッピングポリシーを正しく設定する必要があります

正しくシッピングポリシーを反映しないと、特典を受けられないので注意してください。

今すぐやるべき価格戦略の見直し

今すぐやるべき価格戦略の見直し 画像

DDPを導入する場合、従来の利益を確保するためには関税や手数料を考慮した価格戦略の見直しが必要です。

以下に、今すぐ検討すべき戦略をまとめました。

➀価格への関税・手数料分の上乗せ

関税と各種手数料をカバーするため、販売価格に上乗せする

  • 上乗せの目安
    • CPaSSを利用する場合、約24%程度の上乗せが一つの目安になる
    • 他のセラーよりも価格が魅力的に見え、競争で有利になる場合がある
  • 値上げの戦略
    • 一度に大幅な値上げをするのではなく、段階的に値上げする
    • 例:「段階的に10%ずつ上げていく」、「最初は薄利で様子を見る」など
②シッピングポリシーの活用

送料設定を柔軟に活用することで、価格調整を行う

  • 地域別・価格帯に応じた送料設定
    • 地域別や商品の価格帯に応じて、送料設定を自動で細かく切り替える
    • アメリカ向けの送料・価格だけをピンポイントで調整する
③送料別設定の検討

送料無料(Free Shipping)ではなく、送料を別途設定する方法も有効な戦略

  • 関税額の抑制効果
    • 送料を別途設定することで、申告価格(商品価格)を抑えられる
      ※関税は商品価格に対して課される
    • 結果として購入者が支払う(またはセラーが負担する)関税額を低く抑えられる可能性がある

これらの戦略を総合的に見直し、自身のビジネスに合わせて柔軟に対応していくことが、利益を確保しつつ競争力を維持するための鍵となります。

アメリカバイヤーの金銭感覚

アメリカバイヤーの金銭感覚 画像

関税導入後の価格戦略を立てる上で、アメリカバイヤーの金銭感覚を理解することは重要です。

日本人セラーの感覚だけで判断すると、販売機会を逃す可能性があります。

日米では、以下のように金銭に対する価値観が大きく異なります

  • 賃金水準の違い
    • 日本の最低賃金が時給1,100円程度
    • アメリカの平均時給は36ドル程度と大きな差がある
  • 物価水準の違い
    • 賃金が高い分、アメリカは全体的に物価も高い傾向がある
  • 負担感の違い
    • 日本人セラーが「15ドル(≒2,250円)の関税は大きな負担だ」と感じる
    • アメリカバイヤーにとっては時給の半分以下の金額と、比較的許容しやすい範囲

また、DDPを採用する場合、以下の点に注意しながら進めましょう。

  • 「最初からの明示」への信頼感
    • DDPで最初から総額が明示されれば、購入者は安心して購入できるため、セラーへの信頼感が増す※DDUは購入後に請求がくるため、「思ったより高くなった」など不信感につながりやすい

アメリカバイヤーの場合、短期的に見れば需要は冷え込むと予想されますが、数ヶ月すれば関税に慣れてくる可能性もあるでしょう。

今後の見通しと心構え

今後の見通しと心構え 画像

関税ルールの変更について、短期的な視点にとらわれず、中長期的なチャンスとして捉える心構えが重要です。

短期的な見通しと基本的な心構えは、以下を参考にしてください。

  • 一時的な売上減は想定内
    • ルール変更直後の9月は、市場の混乱により一時的に売上が落ち込む可能性がある
    • この状況は3ヶ月程度で落ち着き、市場は関税に慣れていくと予測される
    • 「輸出は終わりだ」と悲観的になる必要はない
  • リピーター獲得のチャンス
    • DDP対応などでバイヤーにスムーズな取引を提供できれば、他セラーとの差別化につながる
    • 信頼を勝ち取ることで、優良なリピーターを獲得する絶好の機会になる

また、今回のルール変更を機に、あえて800ドル以上の高価格帯商品へ注力することも有効な戦略です。

高価格帯市場が狙い目である理由は、以下のとおりです。

  • 騒動の影響が少ない
    • 800ドル以上の商品はもともと関税が課されている
    • バイヤーも関税を理解した上で購入している
  • バイヤーが関税に慣れている
    • 高価格帯商品を購入できる層は経済的に余裕がある場合が多い
    • 関税の支払いにも慣れているため、トラブルに発展しにくいと考えられる

もちろん返品リスクは常にありますが、高価格帯商品で勝負できるセラーにとっては、競合が減り、かえって有利な市場になる可能性があります。

eBayの真贋鑑定プログラムなどを活用し、挑戦する価値は十分にあるでしょう。

関税ルール変更へのおすすめ対応方法

関税ルール変更へのおすすめ対応方法 画像

関税ルールの変更という大きな変化に適応し、ビジネスを継続・成長させていくためには、以下の3つの対応を積極的に進めることをおすすめします。

関税ルール変更へのおすすめ対応方法

ルールの把握

  • 変更された関税ルールを正確に理解すること
  • カテゴリー別の課税率を把握し、適切な対応策を講じる

DDP(関税セラー払い)の導入

  • eBayが推奨している方法で、アカウント保全・サポート面で有利に働く可能性がある
  • 関税込み価格でバイヤーに安心感を与えられる
  • 受け取り拒否リスクを減らせる

CPaSSの活用

  • コスト効率の高い配送方法なので、利益を確保しやすい
  • 特典・リワードプログラムを活用する

戦略的な対応を通じて、関税ルールの変更という挑戦を、むしろビジネスを成長させる機会へと変えていきましょう。

まとめ|悲観的になり過ぎないことが重要!

まとめ|悲観的になり過ぎないことが重要! 画像

今回は、トランプ関税の概要から価格戦略、今後の見通しまで、最新情報をもとにご紹介しました。

この記事のまとめ
  • デミニミス制度撤廃による影響
    • 2025年8月29日から、これまで非課税だった800ドル以下の全商品にも一律15%の関税が課税される
    • DDPを選択する場合、関税や手数料を含め、総額で約24%程度のコスト増を見込む必要がある
  • DDPかDDUかの戦略的選択
    • 「DDP」「DDU」は、販売戦略(利益確保・顧客層・商品価格帯)によって使い分ける必要がある
    • eBayはトラブル回避の観点からDDPを推奨している
    • DDPを選択した場合、価格への上乗せが必須
  • 配送方法と価格戦略の見直し
    • 手数料免除などの特典がある「CPaSS」の活用がコスト削減につながる
    • 送料設定の活用や、関税負担を考慮した価格への見直しを早急に行うことが重要
  • 今後のチャンスと心構え
    • 短期的には売上が落ち込む可能性がありますが、市場が関税に慣れることで回復が見込まれる
    • 今回の混乱の影響が少ない800ドル以上の高価格帯商品は、関税に慣れているバイヤーが多いため、逆に狙い目の市場となる可能性がある

コスト試算をしっかりと行い、自身のビジネスに合った価格戦略や発送方法への見直しを早めに行いましょう。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

今後も関税に関しては、最新情報をお伝えしますので、引き続き宜しくお願い致します。

なお、今回ご紹介した記事は、以下の動画でもご覧いただけます。


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このブログの監修者

菊池 駿(きくち しゅん)
株式会社Awiiin 代表取締役eBay物販輸出のツール開発者

  • 芝浦工業大学 数学科 卒業
  • 2014~2019年:5年間中学校数学教師として勤務
  • 2018年:YouTubeチャンネル「eBayから始めよう by Awiiin」開設
    ※チャンネル登録者数”9,110人”(2025年6月時点)
  • 2020年:eBayに特化した「Awiiinコミュニティ」運営開始
    ※コミュニティメンバー”551名”(2025年6月時点)
  • 2020年:「株式会社Awiiin」設立
  • 2024年:「埼玉を代表する企業100選」に選出
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