2026年7月1日より、EU圏向けの関税ルール変更やDDPが必須化されました。
「今まで通り発送して大丈夫なの?」
「関税が上乗せされて赤字にならない?」
こんな風に思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、EU圏のルール改定や、セラーが取るべき具体的な対応方法までを解説しています。
菊池EU圏への対応で悩んでいる方には、ぜひ見ていただきたいです。
この記事を読んで、EUルール改定の基礎知識を身につけましょう。
なお、Awiiinでは皆様のeBay運営をサポートする記事を毎週アップしているので、併せてご覧いただけると幸いです。


EU圏のeBayサイトは9カ国


「EU」と聞くと、なんとなく「ヨーロッパの国々」というイメージを持っている方が多いと思います。
ただし、正確にはヨーロッパ=EUではなく、ヨーロッパの中にはEU加盟国とEU非加盟国があります。
eBayが展開しているサイトの中で、EUに該当するものは以下の9カ国です。
- eBayドイツ
- eBayフランス
- eBayイタリア
- eBayスペイン
- eBayオランダ
- eBayベルギー
- eBayオーストリア
- eBayアイルランド
- eBayポーランド



EU自体は27カ国で構成されていますが、eBayとして主要な取引に関わってくるのはこの9カ国と考えておけば問題ありません。
ただし、注意が必要なのがイギリスとスイスです。
どちらもヨーロッパに位置していますが、現在EUには加盟していません。
そのため、今回のEU関連の規制やルールとは関係がありませんので、切り分けて考えてください。
【2026年7月1日~開始】EU圏向け3ユーロ関税


EU向けの新税ルールとして、150ユーロ以下の荷物にかかっていた免税措置が廃止されました。
当初は「HSコード(商品ジャンル)ごとに3ユーロ」という考え方でしたが、7月14日の続報で正式に「内容品(商品)ごとに3ユーロ」へと変更されています。
- 対象:150ユーロ以下の荷物
- 内容:内容品(商品)ごとに3ユーロ
さらに対象8カ国向けは、7月20日から日本郵便のIOSS利用が受付停止となり、日本郵便では発送できません。





以上の国へ発送する場合、日本郵便以外の配送サービス(CPaSSなど)を使い、DDP(関税元払い)で発送することが必須になっています。
「DDP」で発送しないと、荷物が止まり返送されるトラブルが実際に起きているので注意してください。
SPeed PAKはDDP必須化 + 国別手数料


SPeeD PAKでは6月22日から、FedExでも6月26日からDDPの適用が開始されており、対応は待ったなしの状況です。
また、7月1日からはバイヤー画面にも関税込みの価格が表示されるようになりました。
PeeD PAK(CPaSS)の画面では、関税導入前の6月と、制度開始後の7月では以下のように表示が変わっています。


6月にはなかった「推定及び税金料金」「推定処理手数料」がCPaSS上で事前に差し引かれていることが分かります。
加えて、関税とは別に、国ごとの国際手数料も発生しています。





ユーロの関税+国別手数料が上乗せされる形になるため、価格設定を見直す際はこれらのコストをまとめて把握しておく必要があります。
【2026年11月1日~開始】PID義務化と商品識別子について


2026年11月1日からは「PID(製品識別子)」の入力が義務化されます。
PID(製品識別子)の概要は、以下のとおりです。
- 内容:商品にメーカー等が分かる識別番号を付与すること
- 対応方法:自社コードでOK(自分で把握できる番号であれば問題なし)
- 注意点:空欄のままはNG



すでに商品管理番号などを運用している方であれば、対応は不要です。
まだ何も設定していない方は、今のうちから自社コードを準備しておくことをおすすめします。
難しく考えず、まずは管理用の番号を割り振ることから始めてみてください。
セラーが取るべき新ルール(関税)への5つの対応


新ルールに対応するため、セラーが押さえておくべきポイントは以下の5つです。
- IOSS番号の記載
- eBayが発行する登録不要の固定番号を発送データに入力する
- 日本郵便で発送する場合、「差出人参照番号」に手入力する
- ただし、150ユーロ超の注文には記載しない
- 正しいHSコードの記載
- 全商品に対して正確なHSコードを設定する
- 府連巣の場合は、8桁のHSコードを設定する
- DDP必須化への対応
- 関税を先払いし、税関を通過できるようにしておく
- 配送業者の見直し
- 日本郵便はIOSS連携が弱く重課税・返送リスクがある
- FedExなどIOSS自動連携に対応した業者も検討する
- 価格設定の見直し
- 3ユーロの関税+国別手数料(2ユーロ前後)を踏まえたコスト計算を行う



これらを踏まえた上で、発送方法や価格設定を見直していきましょう。
EU専用のShipping Policyを作る


初心者の方は、まずEU圏を除外設定するのも一つの選択肢です。
特にフランス・ドイツは法規制が厳しく、条件を満たさないと送れない商品も出てくるため注意してください。
除外すれば販売機会は減りますが、リスク回避を優先するなら有効な戦略です。
攻めの販売を行う場合は、EU専用のShipping Policyを作成しましょう。
- 新しいShipping Policyを作成する
- 上乗せ額を計算して反映
- 対象商品にのみ適用する
なお、eBaymagを使っている場合、eBay本体側だけ修正しても自動同期で元に戻ってしまいます。
そのため、必ずeBaymagの管理画面側からも紐付け・設定を行うようにしてください。
【2026年6月19日~開始】EUの14日返品権と撤回ボタン


2026年6月19日から、EUのeBayサイトに「撤回ボタン」が実装されました。
理由なしでも14日以内であれば返品リクエストが行えるため、返品が増える可能性があります。
撤回ボタンの概要については、以下のとおりです。
- EU圏はノーリターン設定が不可(最低限の返品受け入れが法律上の義務)
- 「返品負荷」表記だけでは不十分、返品は来るものと想定しておく
- 返品期間を14日以上に設定することは可能
- 返送料の負担をバイヤー側にするなど、条件は明記しておく



利益圧迫を防ぐためにも、返品対応のルールをあらかじめ明確にしておきましょう。
まとめ|EU対応は「続けるか、除外するか」の戦略的判断が重要


今回は、eBayセラーが直面するEU圏の関税・規制対応について、基本知識や対応方法についてご紹介しました。
- EUは27カ国、eBayの主要サイトは9カ国、イギリス・スイスはEU圏外
- 150ユーロ以下の荷物は商品ごとに3ユーロの関税+国別手数料が発生
- 対象8カ国は日本郵便のIOSS利用が停止済み、DDP必須・配送業者の見直しが必要
- 返品不可はEUでは無効、14日返品は法律上の義務
- PIDは11月から義務化、自社コードで準備をする



対応は実質「手続きを取ってEU圏を攻めるか」「EUを配送除外国に設定するか」の2択です。
ただし、EU圏を攻略できれば、アメリカ依存から脱却し、他セラーとの差別化にもつながります。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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菊池 駿(きくち しゅん)
株式会社Awiiin 代表取締役・eBay物販輸出のツールBee運営者
- 芝浦工業大学 数学科 卒業
- 2014~2019年:5年間中学校数学教師として勤務
- 2018年:YouTubeチャンネル「eBayライフを快適に by Bee」開設
※チャンネル登録者数”9,570人”(2025年9月時点) - 2020年:「株式会社Awiiin」設立
- 2024年:「埼玉を代表する企業100選」に選出
- 2025年:サッカーチーム「シュワーボ東京」をスポンサード
- 2025年:KEIDO 経営を極めるメディアに掲載
- 2026年:BigLife CEO Collection2026に選出(2025年に続き連続選出)
- 2026年:eBay Japanに有効ツールとして「Bee」紹介・掲載
- 2026年:ウォール・ストリートジャーナルに掲載
- 2026年:ベクトルパークと業務提携



