アメリカ向け輸出において、トランプ関税による追加関税とデミニマス・ルールの変更がありました。
今後は、800ドル以上の商品に関税が発生するため、「どう対応すれば良いのか？」と心配の声も多いです。
この記事では、以下の点について詳しく解説しています。
ルール変更の正しい知識と具体的な対策を理解し、変化する状況に冷静に対応していきましょう。
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eBayセラーが行うべき「トランプ関税への対処法」とは
※画像引用元：NHK WEB
アメリカ向け輸出において、トランプ関税によるルールの変更が、eBayセラーに影響を与えています。
特に800ドルを超える高額商品については、新たに関税が発生するため注意が必要です。
予期せぬトラブルを避け、スムーズな取引を続けるためには、事前に状況を把握し、適切な対策を講じることが重要になります。
具体的にどのような行動を取るべきか、詳しく解説します。
デミニマス・ルール変更に対して取るべき行動
800ドル以上の高額商品についての、デミニマス・ルールの変更によって関税が発生しますが、eBayセラーはどのように対処すれば良いですか？
デミニマス・ルールが、自分にどのような影響を与えるのかを調査して、対処する必要があります。
■デミニマス・ルールとは
- 輸入品に含まれる非原産材料がごく少量であれば、その材料を無視して原産地認定を行える制度
例：日本製品に米国産部品が7％含まれる場合でも「日本産」と表示可能 - アメリカへ輸出する場合、800ドル以下であれば関税はかからない
※今後、変更になる可能性はある - アメリカへ輸出する場合、800ドル以上は関税がかかる（2025年4月9日より施行）
デミニマス・ルール変更に伴い、eBayセラーが取るべき行動は、以下のとおりです。
扱っている商材を確認した上で、高額商品（800ドル以上）があるかを把握する。
高額商品（800ドル以上）のカテゴリー別の関税率を確認する
商品カテゴリ―ごとの関税率については、以下の記事で解説していますので、併せてご覧ください。
高額商品については、商品ごとに関税がかかることを注意書きで明確に知らせる。
※800ドル以下の商品は、関税がかからないので必要なし
ディスクリプションへの記載が大変だと感じる場合は、
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バイヤーが関税に関して知らない可能性もあるので、セラー側からコミュニケーション（例：販売時にメッセージを送る）をとってトラブルを未然に防止する。
ディスクリプション（商品説明）を強化すれば、バイヤーに安心感を与える効果もありますよね。
関税が発生することを事前に伝えておけば、履歴に残るので、関税の未払いが発生してもセラー側を守ってもらえる可能性もあります。
セラーは関税対策として、バイヤーとのコミュニケーション強化を最も重視して取り組みましょう。
怪しいバイヤーを事前に見抜く
関税が未払いになるとセラー側に請求されると聞きましたが、それを回避するために、怪しいバイヤーを見抜く方法はありますか？
アカウントやバイヤーについて、事前に確認しておくことが大切です。
怪しいバイヤーを見抜くポイントをまとめました。
■評価数（フィードバックなど）を確認する
- ネガティブな評価がされていないか
- セラー評価が低くないか など
■バイヤーがどんな人物かを販売前に確認する
- 送ったメッセージに対して返信があるか
- 丁寧な言葉遣いか、横柄な態度や不自然な要求はないか
- 質問に対して的確に答えているか、話が噛み合わない部分はないか
これらの点を販売前にチェックすることで、未払いリスクや理不尽なクレーム、関税に関するトラブルなどを事前に回避できる可能性が高まります。
バイヤーへの具体的な説明例
具体的にバイヤーへは、どのようなメッセージを送れば良いでしょうか？
関税が追加でかかることを伝えることは必須です。
バイヤーに伝える具体的なメッセージ例は、以下のとおりです。
■メッセージの具体例
〇〇ドルくらいの関税がかかるかもしれませんが、大丈夫です？
南米の場合、関税が他国より高いですが問題ありませんか？
バイヤーへ関税額を正直に教えることで、関税を請求されたときのストレスを軽減できる可能性もあります。
アメリカ以外の国への販売について
アメリカへ輸出した商品に関税が追加されるなら、他の国への輸出も検討した方が良いですかね？
他国への販路拡大はおすすめしません。
アメリカの関税ルール変更（特に800ドル以上の商品への影響）を受けて、「リスク分散のために他の国への販売を強化すべきでは？」という考え方が出てくる可能性もあります。
アメリカ以外の国で、代替候補国になりうる国は、以下のとおりです。
■オーストラリア
- 比較的輸出しやすい国の一つ
- 飲食物などカテゴリーによっては規制が厳しい場合がある
- 650ドル（≒1,000オーストラリアドル）以下が免税対象
■ヨーロッパ
- イタリア、フランス、スペイン、イギリスなどが候補
- オーストラリアよりも、低い免税基準に設定されている国が多い
- ヨーロッパはVATが導入されているため、関税を含んだ購入にバイヤーが慣れている
■VATとは
VAT（Value Added Tax）は、商品やサービスの付加価値に対して課される間接税（消費税）
●EU各国のVAT税率
| 国名 | 標準税率 | 軽減税率 |
|---|---|---|
| イタリア | 22% | 4%（書籍・食品） |
| スペイン | 21% | 4%（書籍・食品） |
| イギリス | 20% | 0%（書籍・食品） |
| フランス | 20% | 5.5%（食品）、2.1%（医薬品） |
| ドイツ | 19% | 7%（食品・書籍） |
800ドル以下の商品については、いずれの国も免税対象の金額が下がってしまうため、注意が必要です。
また、以下のような考え方を持たれる方もいると思うので、情報を共有します。
アメリカ以外に輸出する場合、他国のeBayサイト（例：オーストラリア→ebay.au）のアカウントを作成した方が良いですか？
リミットが上がりにくいのでおすすめしません。アカウントを使い分けるよりも「eBay.com（アメリカのサイト）」だけで問題ないです。
結論、今まで通りアメリカとの取引を優先することをおすすめします。
まとめ｜「現状把握と丁寧なバイヤー対応」が一番の関税対策！
この記事では、「トランプ関税への対処法」について解説しました。
- 800ドル以下の商品を扱う場合、現時点では影響が少ない
→800ドル以上の商品を扱っているかを確認する - 扱っている商品のカテゴリ―ごとにかかる関税率を確認する
- バイヤーとのコミュニケーションやディスクリプション（商品説明）を強化する
→800ドル以上の高額商品を扱う場合、バイヤーに関税がかかることを伝える - アメリカへの販売ルート拡大はおすすめしない
トランプ関税に踊らされず、今までやってきたことを継続することが一番大事です。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
トランプ関税については以下の記事でも解説しているので、気になる方はチェック⇩
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