今回は、前回大変ご好評をいただいた着物セラーのKumikoさんに、再びゲストとしてお越しいただきました。
「着物」というテーマに特化して、海外バイヤーとのやり取りやノウハウについてお話を伺っています。
- Kumikoさんの着物販売のルーツと「桐生」での体験
- 海外バイヤーの着こなしと高い知識レベル
- スマホで完結させる撮影方法やInstagramを活用した集客方法
菊池日本の着物に対する海外バイヤーの評価や、Kumikoさんの丁寧な仕事術について詳しく語っていただきました。
バイヤーと信頼関係を築くためのヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、以前行ったKumikoさんへのインタビューも、併せてお読みください。


Kumikoさんの経歴


■eBayを始める前
- 元々着物が大好きで、着物に関わる仕事をしていた
- 普段から着物で生活するなど、カジュアルに着物を広める活動を行っている
- 知人から着物の海外輸出の話を聞き、「海外に着物を広めたい」という想いを強く持つ
- 友人からeBayでの販売を勧められる
■eBay開始後
- 2023年8月: eBayアカウントを開設
- 2024年1月: 着物の有在庫販売で本格的に事業を開始
- 開始2週間: 毎日10品の出品を続け、人気店へと成長
- 1ヶ月後(2024年1月): 月利益10万円を達成
- 2ヶ月半後: トップレーティングセラーの称号を獲得
- 3ヶ月後: 月利益35万円を達成
Kumikoさんが着物を扱っている理由



Kumikoさんが着物を扱っている理由を教えてください。





「私が着物を仕事にしたい」「着物に携わりたい」と思った原点は、生まれ育った環境や家族の影響が大きいですね。
Kumikoさんのルーツである桐生市での体験が、eBayで着物を扱っている理由です。
■「織物の街」で育った体験
- Kumikoさんの地元である群馬県桐生市は、古くから織物産業が盛んな場所
- 「桐生は日本の機(はた)どころ」で、子供の頃は近所に機屋や染め物屋がたくさんあった
- 「ガシャン、ガシャン」という機織りの音を日常的に聞きながら育った
■着物姿の祖母への憧れ
- 母方の祖母が、普段から着物で生活をしている人だった
- 祖母の着物姿を見て、子供心に「いいな、素敵だな」という憧れを持っていた
こうした環境で育ったことが、自然と「着物を着て仕事をしたい」という今の活動につながっています。
これからeBayを始めようと考えている方や初心者の方は、何を販売したら良いのか分からないと思います。
eBayでは売れるものがある程度決まっているので、以下の記事を参考に商材を選んでみましょう。


海外バイヤーの着物の知識と自由な楽しみ方



バイヤーさんに、着物の着方についてアドバイスすることはありますか?





結婚式の衣装の相談などを受けることもありますし、誠意を持って答えるとリピーターになってくださいますね。
また、海外の方はルールに縛られずファッションとして、着物を自由に楽しんでいる方が多いようです。
海外ならではの自由な着こなしは、Kumikoさんにとっても新たな発見の連続です。
■海外バイヤーの「ファッション」としての着物
- 日本人はルールや型に囚われがちだが、海外では年齢関係なく着たいものを自由に着ている
- 帯の代わりにベルトを使うなど、着物を「ファッション」として捉えるセンスは逆に勉強になる
■驚くべき海外バイヤーの知識の深さ
- 素材(シルクかポリエステルか)を触っただけで判別できるほど、目が肥えているバイヤーもいる
- 単なる転売ではなく、着物をしっかりと理解し愛している人が多い



交流を通じて、「日本人ももっと自由に着物を楽しめばいいのに」と感じると同時に、バイヤーたちの熱量に刺激を受けています。
着物について詳しいバイヤーは多い



Kumikoさんが取引しているバイヤーさんで、着物に詳しい方はどのくらいいますか?





1/3から半分くらいは、着物について知識をお持ちのバイヤーさんという印象ですかね。
多くのバイヤーが着物について詳しく、初心者から業者まで幅広い層が私のストアを利用しています。
Kumikoさんと取引しているバイヤーの特徴は、以下のとおりです。
- 熱心に質問をしてくるのは、最近着物を着始めたばかりの個人の方が多い
- 現地で着物を販売している業者のバイヤーは、質問をしてこない



着物をビジネスとして扱うプロから、純粋に楽しむ初心者まで、世界中のバイヤーさんに購入していただいています。
Instagramからの反響



Instagramでも着物について発信されているそうですが、反響はありましたか?





投稿を見た方から直接メッセージが来て驚いたのですが、直接取引は不安だったので、eBayに出品されている商品を紹介しました。
Instagram活用とeBayへの誘導については、以下のとおりです。
- Instagramでの発信と反応
- 振袖や訪問着の写真・動画を投稿(1投稿約15枚ほど掲載)
- 投稿を見た海外の方から、サイズなどの問い合わせがある
- 安全な取引への誘導
- 中国の方から直接取引の相談があった際、トラブル回避のためeBay経由での購入を案内した



まさか、インスタを見たバイヤーから反応があるなんて、思ってもみなかったですね。
なお、バイヤーとの問い合わせ対応については、以下の記事でも解説しています。


着物の撮影から保管までの流れ



着物の撮影はどのようにされているのですか?





「パソコンで編集したくない」というこだわりがあるので、スマホで撮影を完結するようにしています。
専用の台(衣桁)や照明を使い、バイヤーが知りたい情報を漏らさず伝える工夫をしています。
■動画撮影(約1分)


- 着物全体を撮影する
- 近づいて、袖から横にずれながら撮影する
- 細かな刺繍やデザインを撮影する
- シミなどのマイナス点も撮影する
■写真撮影(24枚)


- 全体写真、袖などの各部分、刺繍のアップどを撮影する
- 着物をひっくり返し、内側の汗ジミなどを撮影する
■採寸・保管
- 撮影後は衣桁から外し、サイズを測って記録する
- 畳んで箱にしまう
※帯は専用の衣桁を使用して撮影



着物と帯をセット販売する場合、Kumikoさんがコーディネートしてセットされるのですか?



バイヤーさんから「どのようにコーディネートしたら良いですか」と聞かれることもあるので、私の好みで提案しています。
男性物の着物も売れる!



基本、女性物の着物を扱っているのですか?





男性物の着物は数が少ないので、出せば売れるのですが、仕入れも少ないのが現状です。
男性物の着物は、購入希望者が多いと価格が高くなりやすいですが、それでも需要はあります。
■男性物の着こなしの魅力
- 着物に角帯(かくおび)を締め、その上から「羽織」を合わせるのが基本
- 羽織姿は女性物とは違い、凛々しい着こなしには独特の魅力がある



男性の羽織姿はかっこいいので、ぜひ皆さんも着てみてください。
まとめ|着物文化を世界へ!Kumikoさんの情熱と丁寧な仕事


今回は、前回ご好評いただいたKumikoさんに再度ご登場いただきました。
eBayでの着物販売におけるノウハウや、海外バイヤーとの心温まる交流についてお話を伺っています。
- 自身のルーツや経験に基づいた、誠意ある対応が信頼とリピーターを生む
- 型に囚われない海外バイヤーの感性から学び、SNSも活用して新たな顧客とつながる
- 撮影やコーディネート提案など、バイヤーの不安を取り除く丁寧な仕事を徹底する



日本の伝統文化を世界へ届けるKumikoさんの活動を、今後も応援していきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
今回のインタビュー記事は、動画でもご確認いただけるので、ご興味のある方はご覧ください。
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菊池 駿(きくち しゅん)
株式会社Awiiin 代表取締役・eBay物販輸出のツールBee運営者
- 芝浦工業大学 数学科 卒業
- 2014~2019年:5年間中学校数学教師として勤務
- 2018年:YouTubeチャンネル「eBayから始めよう by Awiiin」開設
※チャンネル登録者数”9,570人”(2025年9月時点) - 2020年:「株式会社Awiiin」設立
- 2024年:「埼玉を代表する企業100選」に選出
- 2025年:BigLife CEO Collection2025に選出
- 2025年:KEIDO 経営を極めるメディアに掲載







