デミニミス撤廃の影響が直撃し、9月は売上が半減するなど、高木さんにとって厳しい月となりました。
今回は、高木さんが苦しい状況を乗り越えるために実施した対策や、今後の戦略についてご紹介します。
- デミニミス撤廃後の売上のリアルな変化
- 売上回復のために実施した2つ具体的な対策
- eBaymagの活用法と注意点
- ホリデーシーズンに向けた今後の販売戦略
同じように関税問題で売上が落ち込み、今後の対策を模索しているセラーの参考になる内容となっています。
ぜひ、最後までご覧ください。
高木さんの経歴については、以下の動画で詳しく解説しています。

デミにミス撤廃後のeBayビジネスについて

デミニミス(非課税措置)が撤廃されて以降、アメリカでの売上が落ち込み、全体の販売個数も減少しました。
9月は売上が以前の半分ほどに落ち込みましたが、10月に入ると徐々に回復傾向にあります。
関税導入の影響で、以下のように戦略を変えました。
- カメラのアカウントは停止状態
- 取り扱い商品の多くが中国製のため、関税の影響が大きいと判断し、現在は販売を一時的に停止
- カメラ販売から撤退する人が増えており、関税が影響していると考えられる
- 今後の戦略
- 関税の影響が少ない日本製の商品に注目している
- 今後はポケモンカードなどの商材に力を入れていく方針
高木さんは、既にポケモンカードの店舗仕入れにも挑戦されています。
実際に店舗を訪れて、仕入れしている様子については、以下の記事をお読みください。

eBayからCatawikiへ移行する人が増加?

デミニミス撤廃以降、eBayから「Catawiki」というプラットフォームへ移行する人が増えています。
CatawikiもeBayと同様に海外へ販売できるプラットフォームですが、手数料や関税に違いがあるようです。

■手数料の安さ
- eBayに支払う手数料(13~15%前後)
- Catawikiに支払う手数料(9~12%前後)
■発送方法(DDP/DDU)の違い
- eBayは関税込みの金額で販売するDDP
- Catawikは関税抜きの価格で販売するDDU
画像引用元:Catawik
高木Catawikiでは関税を現地のバイヤーが支払うDDUでの発送が可能なため、DDPでの販売を避けたいセラーが移行していると考えられますね。
DDPおよびDDUについて詳しく知らない方は、以下の記事をご参照ください。


関税導入後の大きなトラブルは”なし”


関税が導入された直後は懸念点もありましたが、現状大きなトラブルには至っていません。
ただし、コミュニティ内では以下のような報告がされています。
■CPaSSで関税が過大に請求される
- 実際の商品とHSコードが不一致のまま申告され、関税が過大に請求されるケースがあった
- 現在は仕様が変更され、自分でHSコードが入力できるようになっている
※CPaSSとは、eBayセラーが発送業務を一つの画面で一元管理できるシステムのこと
CPaSSは、イーベイ・ジャパン公式の無料で利用できる配送プラットフォームです。
もし、利用を検討されている場合は、以下の記事を参考にしながら、CPaSSに登録してみましょう。


売上回復のために実施した対策


関税導入後の売上回復に向けて、高木さんが取り組んだ対策は以下の2つです。
■発送ポリシーの最適化
- 商品代金に関税分を一律で上乗せするのではなく、送料を別で設定
- 発送国ごと・販売額ごとにポリシーを細かく作成・設定
※アメリカ以外の国の販売価格が高くなるのを避けるため
■購入者への丁寧なフォロー
- 関税に関する問い合わせが増えたため、Awiiinが提供しているツール「Bee」を使って定型文を作成
- 例:この商品価格には関税が含まれていますのでご安心ください
- 問い合わせに対して迅速かつ丁寧に対応し、バイヤーが安心して購入してもらえるよう心がけた
Awiiinのツール「Bee」を活用すれば、事前に作成した定型文を購入後に自動で返信できます。
無料で使える機能も豊富なので、ご興味のある方は以下のサイトより登録してみてください。
eBaymagの活用について


eBaymagを使い始めてから、徐々に売上が回復してきました。
eBaymagとは、出品している商品を他国のeBayサイトへ自動で掲載し、世界中のバイヤーへの販路を広げるためのeBay公式ツールです。
高木さんが実際に利用しているeBaymag活用のポイントと注意点は、以下のとおりです。
■eBaymag活用のポイント
- 各国のeBayサイトで、プロモーテッドリスティングやセール機能を設定しないと売れにくい



プロモーション機能を使わなくてもポツポツ売れていたので、各国ごとに設定すれば、さらなる売上アップが期待できます。
■アメリカ人バイヤーへの対応
- アメリカ以外の価格を安く設定すると、アメリカ人バイヤーが他国のサイトで購入する可能性がある
- 商品代金は変更せず、発送ポリシーを国ごとに設定し、アメリカ向けの送料にのみ関税分を上乗せする
- 販売額ごとに発送ポリシーを自動生成するツールもある



他のサイトでアメリカ人バイヤーに買われてしまうと、価格が安くてなおかつ関税の支払いが発生するため、2重で苦しくなりますね。
まだ、eBaymagを活用されていない方は、以下の記事よりサービスの詳細をご確認ください。


今後のeBayビジネスの展望


11月からのホリデーシーズンに向けては、高パフォーマンスの商品に絞って販売していく戦略です。
Awiiinが提供しているツール「Bee」を使い、以下のような取り組みを実施します。
■高パフォーマンス商品への集中
- 低パフォーマンスの商品をリストから取り下げる
- 関税が上乗せされても購入が見込める高パフォーマンスな商品に絞り込む
- 以前の売上個数に戻しつつ、さらに高い利益率を確保することを目指す
■低パフォーマンス商品の基準
- 30日経過時点:ウォッチが0で、インプレッションが100未満の商品
- 2ヶ月経過時点:ウォッチがほとんどつかない商品
Beeの「取り下げ候補支援」を活用すると、以下の画面のように表示されます。





条件を入力して、「取り下げ候補生成」ボタンをクリックするだけで、取り下げ候補が表示してくれるので便利です。
取り下げ候補のCSVをeBayにアップロードすれば、自動的に商品を取り下げてくれます。
なお、「Bee」には取り下げ機能以外にも、多くの機能が搭載されています。
詳細については、「【eBayセラー必見】Beeで売上加速&作業効率化を同時に実現!」をお読みください。
eBayビジネスからの撤退について


デミニミス撤廃後、eBayビジネスから撤退していく人が増加しました。
しかし、市場は徐々に回復してきているため、ここで踏ん張ることができれば、売上を伸ばせる可能性もあります。
撤退を決めた人の主な理由は、以下のとおりです。
- 売上の減少
- 特に副業で取り組んでいる方は、費やす時間と労力に見合わない売り上げになって撤退する
- 扱っている商材の問題
- 中国製品(例:カメラ)を多く扱っていたセラーは関税の影響を大きく受け、撤退を余儀なくされる
- 情報収集の負担増
- 関税に関するルールが複雑で、調べなければいけないことが多すぎるため、一旦ビジネスを停止する
eBayからの完全な撤退を考えるよりは、以下のような取り組みも有効とされています。
- 状況が落ち着くまで一時的に休止する
- 輸出から輸入ビジネスに切り替える
- 別の事業の柱を作るための期間にする



今の難しい状況を逆にチャンスと考え、eBay輸出を継続し突き進んでいるセラーもいますね。
eBayビジネスを継続できている理由


関税が導入され厳しい状況でも、高木さんはeBayを続けています。
その背景には、以下のような考え方や環境がありました。
- 現時点で大きな利益がなくても、諦めずに継続していれば、いずれチャンスが巡ってくる
- 来るべきチャンスに備えて準備を怠らず、とにかく歩みを止めない



どんな仕事でも、あきらめずにやり続けた人だけが、成果を出せると信じています。
まとめ|デミニミス撤廃後もeBayに挑み続ける!


デミニミス撤廃により、高木さんの9月の売上は半減しました。
しかし、適切な対策とツールの活用により、ホリデーシーズンでのさらなる売上回復を目指しています。
- デミニミス撤廃後の状況
- 9月に売上が半減したものの、10月からは徐々に回復傾向
- 関税を支払ってでも購入してくれるバイヤーもいることが分かった
- 売上回復に向けた対策
- 発送ポリシーを国ごとに最適化
- 購入者への丁寧なフォローを徹底
- eBaymagを活用し、他国への販路を拡大
- 今後の戦略と展望
- 低パフォーマンス商品を取り下げる
- 高パフォーマンスな商品に絞り込む



発送ポリシーの見直しやツールの活用など、変化に対応しながら地道な対策を続けることが重要ですね。
今回も、最後までご覧いただきありがとうございました。
なお、当ブログを運営しているAwiiinでは、eBayセラーに役立つ情報を配信しています。
ご興味のある方は、以下の記事もご確認ください。


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菊池 駿(きくち しゅん)
株式会社Awiiin 代表取締役・eBay物販輸出のツールBee運営者
- 芝浦工業大学 数学科 卒業
- 2014~2019年:5年間中学校数学教師として勤務
- 2018年:YouTubeチャンネル「eBayから始めよう by Awiiin」開設
※チャンネル登録者数”9,570人”(2025年9月時点) - 2020年:「株式会社Awiiin」設立
- 2024年:「埼玉を代表する企業100選」に選出
- 2025年:BigLife CEO Collection2025に選出




