プロモーション広告の仕様が大きく変更されるなど、セラーの利益につながる重要な更新が控えています。
今回は、セラーが押さえておくべき重要な情報を厳選してご紹介します。
菊池関税導入後、売上が落ち込んでいるセラーも多いので、最新情報を入手して売上アップにつなげましょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
なお、当ブログでは、eBay初心者向けの記事を多数用意しているので、併せてご覧ください。


eBay 2025年第3四半期決算


2025年第3四半期決算を見ることで、eBay自体が成長しているのか停滞しているのかを把握できます。
プラットフォームが成長すれば、セラーにとってはビジネスチャンスの拡大につながります。
2025年11月12日に発表された第3四半期の決算は、eBayが堅調に成長していることを示すポジティブな内容でした。
■eBay 2025年第3四半期(2025年9月29日まで)決算
- 収益:28億ドル(4,354億円)※1円=155円換算
- 前年同期比 +9%
- GMV(Gross Merchandise Volume / 総取引額):201億ドル(3兆1,280億円)※1円=155円換算
- 前年同期比 +10%
特にセラーにとって重要な指標は、プラットフォーム上の流通総額を示すGMVです。
GMVが伸びているということは、eBayでの取引が活発化しており、市場全体が拡大している証拠と言えます。



今回の決算からは、eBayが成長していることが分かるので、私たちの商品が売れるチャンスはさらに増えています。
ただし、第3四半期決算は、関税問題が本格化する前の2025年9月29日までのデータです。
関税の影響が反映される第4四半期の決算がどうなるか、引き続き注目していく必要があります。
関税のルール変更やデミニミスルール撤廃については、以下の記事で詳しく解説しているのでご確認ください。


テクノロジーが牽引するeBayの成長戦略


今回の決算発表では、eBayの事業戦略の進捗も報告されました。
特に、テクノロジーを積極的に活用し、顧客体験を向上させることで成長を加速させている点が強調されています。
決算発表では、以下のようなトピックについて言及しています。
- 30周年記念
- 1995年の創業から30周年を迎え、プラットフォームとしてさらなる成長を目指している
- AIの活用
- 商品ページの作成補助や検索機能の最適化など、AI技術の導入が積極的に進められている
- ライブコマースの拡大
- eBayライブの活用が広がっており、将来的には日本でも利用可能になることが期待されている
- 検索体験の向上
- ユーザーが目的の商品をより簡単に見つけられるよう、検索機能の改善が継続的に行われている



ここ数年で、プラットフォームが一気に進化したように感じますね。
eBayは、最新技術を積極的に取り入れることで、顧客が満足できるプラットフォームとして評価が上がっています。
eBaymagシステムの整理のお知らせ


2025年11月14日、「eBaymag」から、システムの安定稼働を目的とした仕様変更に関するお知らせがありました。
関税問題などを背景にeBaymagの利用者が急増し、システムの負荷が高まったことを受けた措置です。
ツールのパフォーマンスを向上させるために、一部の出品に対して以下のような自動処理が行われます。
■実施内容
- 対象となる商品
- eBaymag経由で出品された商品のうち、長期間にわたり販売実績が確認できなかった商品
- 実施される処理
- 対象商品の出品が自動的に停止(エンド)される
- ツール上のステータスは「未出品状態」に変更される
- 実施日
- 2025年11月14日より順次実施される
■セラーへの影響と注意点
- eBaymag上の出品データ自体は削除されない
- アメリカのサイトなど、元のオリジナル出品が削除されるわけではない
- アカウントの販売実績などに影響は出ない



長期間売れていない商品が、自動で出品停止になるという認識で問題ありません。
定期的に販売実績のある商品については、これまで通りeBaymagで管理を継続できます。
なお、eBaymagをまだ導入していないという方は、以下の記事で利用するメリットや特徴について確認しましょう。


SEO最適化とリスティング改善


11月にeBayのセラー向けイベント「セラーチェックイン」が開催されました。
ホリデーシーズンに向けて、売上を最大化するためのSEO最適化とリスティング改善策が共有されています。
- トラフィック分析で現状を把握する
- ケース別の対策
- リスティング品質の強化
基本に立ち返ることの重要性について、改めて考えさせられる内容になっています。
トラフィック分析で現状を把握する


セラーハブからアクセスできるトラフィックレポートを活用し、リスティングの現状を把握することが重要です。
以下のKPI(重要業績評価指標)を確認し、どこに課題があるのかを分析しましょう。
- インプレッション数:検索結果に商品が表示された回数
- 閲覧数(ページビュー):商品ページがクリックされた回数
- コンバージョン率:閲覧数に対して商品が購入された割合
数値を分析することが、売上アップに向けた改善点を見つけることにつながります。
ケース別の対策


分析結果をもとに、それぞれの課題に応じた対策を実施しましょう。
■インプレッションが低い場合
検索結果で十分に表示されておらず、バイヤーに商品が見つけられていない状態です。
露出を増やすために、以下のような基本的な項目を見直す必要があります。
- タイトルのSEOの最適化
- 正しいカテゴリー設定
- 商品詳細(Item Specifics)の充実
- 競争力のある価格設定と配送オプションの提供



商品の情報をちゃんと入れましょうという内容です。
■インプレッションは高いが売れない(コンバージョン率が低い)場合
商品は見られているものの、購入に至っていない状態です。
バイヤーの購入を後押しするために、商品ページの情報をより魅力的にする必要があります。
- 明確で詳細な商品説明(商品の状態、寸法、FAQなど)
- 複数の配送オプションの提示
- 価格調整やBest Offer機能の活用



要は、バイヤーに購入してもらえるように、当たり前のことを当たり前のようにやっていきましょうという内容です。
リスティング品質の強化


改善ポイントとして、特に「タイトル」と「属性(Item Specifics)」の最適化について触れられていました。
■タイトル
- 最大80文字を有効活用する
- モバイルで最初に表示される先頭60文字が重要になる
- 最も重要なキーワードをタイトルの前方に配置する
- 不要な記号や絵文字、情報の重複は避ける
■属性(Item Specifics)
- 7項目以上入力することで、パフォーマンスが2倍以上に向上する
- GTIN(UPC, EAN, JANなど)は必須項目
※GTINとは、国際的に標準化された「商品識別番号」のこと - 色、サイズ、素材、スタイルなど、カテゴリーに適した正確な情報を入力する



商品情報を充実させることで、商品ページのトラフィックが最大4倍に増加する可能性があると報告されています。
なお、トラフィック分析はAwiiinが提供しているツール「Bee」をご利用いただくと、さらに効果的に行えます。
「Bee」に搭載されている機能は、以下のとおりです。
- 詳細なトラフィック分析機能
- AIによる顧客対応メッセージの自動作成
- 複数アカウントの連携・管理
これまで有料ツールで提供されることが多かったチャット機能や複数アカウント連携も、無料でご利用いただけます。
この機会にぜひ、以下のリンクからご登録いただき、効果を実感してみてください。
2026年トレンドカテゴリー+eBay Stories


ホリデーシーズンにおける需要分析と、eBayのグローバルキャンペーンについても発表されました。
- 2026年トレンドカテゴリー
- セラーをサポートするeBayの取り組み
ホリデー商戦に向けて、どのようなカテゴリーに注目が集まっているのかを確認しておきましょう。
2026年トレンドカテゴリー


毎年人気のある定番カテゴリーに加え、新たなトレンドも生まれています。
- ファッション
- 検索されているキーワード:ウエスタン、ユーティリティ、タクティカル
- エレクトロニクス
- Dyson(ダイソン)のヘアケア製品(エアラップ、スーパーソニック)
- 高機能ヘッドホン(Sony、Boseなど)
- コレクターズアイテム
- トレーディングカードゲーム:マジック:ザ・ギャザリング、ポケモン、遊戯王
- スポーツカード:大谷翔平選手など
- スニーカー:ジョーダン、アディダス、アシックス
- モーターズ(自動車・バイクパーツ)
- パーツ&アクセサリー
- OEMクーポンプログラムの活用で売上が2倍になった事例もあった



スニーカーやトレーディングカード、ファッションなどのカテゴリーは、eBayが力を入れている分野であり、引き続き高い需要が見込まれます。
なお、イーベイ・ジャパンから「2025年第3四半期 越境ECレポート」が公開されているので、併せてご覧ください。
セラーをサポートするeBayの取り組み


トレンドを後押しするため、eBayはツールとプロモーションの両面からセラーをサポートしています。
■需要把握ツール「Listing Inspiration」
- eBayのモバイルアプリで利用可能なリサーチツール
- 過去3年間の実売データに基づく商品・カテゴリーのパフォーマンス分析
- 仕入れや価格設定の参考になる
■eBay Stories グローバル広告キャンペーン
- 各プラットフォームで大規模な広告キャンペーンを展開
- Netflix、Meta(Facebook/Instagram)、Snapchat、Reddit、Pinterestなど



eBayの取り組みにより、プラットフォーム全体の集客力向上が期待できますね。
プロモーション広告の更新について


2026年1月13日より、プロモーション広告(Promoted Listings)に新たな仕様が適用されます。
今回の変更は、「Promoted Listings General」の課金定義と、「Promoted Listings Priority」の表示に関するものです。
Promoted Listings General 利用時の変更点


Promoted Listings Generalを利用される場合、全セラーに以下の新しい定義が適用されます。
■新ルールのポイント
- 変更前:広告をクリックした本人が購入した場合のみ課金
- 変更後:誰かが広告をクリックした後、30日以内に別の誰かが購入しても課金対象になる
■セラーへの影響
- 意図しない広告費の発生
- SNSでの直接交渉やストア経由での購入など、対象外だったケースでも課金される可能性がある
- 利益率低下のリスク
- 広告費が増加し、利益を圧迫する可能性がある



新ルールはイギリスやドイツなど欧州各国で導入済みですが、セラーの主戦場であるアメリカ(ebay.com)は対象外でした。
2026年1月13日からは、おのずとアメリカ向けの商品でも新ルールが適用されるので、ご注意ください。
なお、過去にPromoted Listings Generalのルール変更について取り上げた記事があるので、併せてお読みください。


Promoted Listings Priority 利用時の変更点


今回の広告の仕様変更では、課金ルールだけでなく広告の表示位置も大きく変わります。
特に、クリック課金型の上級者向け広告「Promoted Listings Priority」の優位性が高まりました。
■優先キャンペーンの特徴
- 検索結果の最初の広告枠は、「Promoted Listings Priority」利用者の広告が表示される
- 「Promoted Listings General」利用者の広告は、最上位枠に表示されない



「Promoted Listings Priority」はターゲットやキーワード設定が重要になるので、慣れていないとコストが垂れ流しになる可能性もあります。
まとめ|プロモーション広告の更新に要注意!eBay最新動向をチェック


この記事では、eBayセラーに影響を与えるトピックスについてご紹介しました。
- 2025年第3四半期決算ではGMV(総取引額)が前年同期比+10%と好調
- トラフィック分析に基づき、「タイトル」や「属性」など、基本的な項目を改善が有効
- ファッション、コレクターズアイテム、モーターズなどが引き続き高い需要が見込まれる
- eBaymagで長期間売れていない商品は、自動で出品が停止される場合があります。
- 広告の仕様変更について(2026年1月13日〜)
- Promoted Listings General:クリック後30日以内であれば、広告をクリックした本人以外が購入しても課金対象となり、広告費が増加する可能性がある
- Promoted Listings Priority:検索結果の最上位枠に独占表示される



特に、プロモーション広告のルール変更は、セラーの利益につながる重要な更新です。
今回の情報を参考に、ご自身の販売戦略をあらためて見直してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
なお、当ブログではセラーの皆さんに役立つ情報を配信しているので、ぜひご覧ください。


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菊池 駿(きくち しゅん)
株式会社Awiiin 代表取締役・eBay物販輸出のツールBee運営者
- 芝浦工業大学 数学科 卒業
- 2014~2019年:5年間中学校数学教師として勤務
- 2018年:YouTubeチャンネル「eBayから始めよう by Awiiin」開設
※チャンネル登録者数”9,570人”(2025年9月時点) - 2020年:「株式会社Awiiin」設立
- 2024年:「埼玉を代表する企業100選」に選出
- 2025年:BigLife CEO Collection2025に選出





