
2026年11月1日より、EUでは2ユーロの取扱手数料とPID(商品識別番号)の入力が加わり、eBayでEU向けに商品を販売するセラーは新たな対応を迫られています。
「今のままの販売価格で赤字にならないの?」
「PIDって何を入力すればいいの?」
このような不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、2026年のEU発送ルールの変更点から、おすすめのDDP発送方法、PIDの入力方法まで、実務で押さえるべきポイントを解説しています。
- 2026年のEU発送ルールの3つの変更点
- EU向けDDP発送のおすすめの選択肢
- 3ユーロの関税と2ユーロの手数料の違い
- PIDとして入力すべき番号と入力先
- 中古品で番号がわからないときの対処法
菊池EU向けの販売で、何から手をつければいいか分からない方は必見です。
まずはこの記事を読んで、11月1日からの新ルールに備えるための基礎知識を身につけてみましょう
なお、Awiiinでは皆様のeBay運営をサポートする記事を毎週アップしているので、併せてご覧いただけると幸いです。


【2026年EU発送ルール】押さえておきたい3つの変更点


2026年はEU向け発送のルール変更が相次いでいます。
まずは、主な変更点を時系列で整理しましょう。
■7月1日:3ユーロの関税が開始
- 150ユーロ以下の小口貨物が対象
- VAT(付加価値税)とは別にかかる
- 商品の個数ではなく申告内容(HSコードごとの行数)で計算される
- 同じ商品が複数あっても1行にまとめられる
■10月1日:eBayでDDP発送が必須に
- EU27か国向けの150ユーロ以下の発送はDDPが必須
- アメリカと同様の対応が求められる
■11月1日:PID入力と2ユーロの手数料が追加
- 税関の取扱手数料2ユーロが新たに加わる



変更点は「送り方」「商品情報」「コスト」の3つに分けて考えると理解しやすくなります。
EU向けDDP発送でおすすめの3つの選択肢を比較


EU向けのDDP発送には、主に次の選択肢があります。
■おすすめ①:CPaSS/SpeedPAK
- eBay向けの基本ルートで、DDP対応の第一候補
- 配送ポリシーに登録すればDDP発送である旨が商品ページに表示され、バイヤーも安心して購入できる
■おすすめ②:日本郵便+Zonos
- 関税などのDDP費用を事前に処理できるのが強み
- 2026年10月1日より開始
- 対応はフランス・イタリア・スペインなどEU加盟国のうち11か国に限られる


■補足:UGX/UGX越境EC配送
- すでに運用している法人向けの選択肢



なお、ドイツ・ベルギー・オーストリアなどは日本郵便のIOSS郵便に制限があるため、発送先の国ごとに対応状況を確認しましょう。
Zonosに関しては、実際のリ方法をご紹介した記事もあるので、併せてご覧ください。


3ユーロの関税と2ユーロの手数料は別もの


11月1日から、EUでは3ユーロの関税とは別に2ユーロの取扱手数料が加わる見込みです。
税関の処理コスト増に対応するためのもので、金額はすでに採択されています。
1品あたり実質5ユーロの負担増となり、利益率の低い商品では赤字になる可能性もあります。



送料・関税・手数料・配送会社の手数料は分けて管理し、販売価格を見直しておきましょう。
【11月1日から必須】税関に商品を伝える「PID」とは


11月1日からは、EU向けの発送で「PID」の入力も必要になります。
PIDとは、税関に「これは何の商品か」を伝えるための番号です。
PIDには大きく分けて、以下の3種類があります。
- 販売側の商品ID(eBayのリスティングIDで自動で処理するため対応は不要)
- メーカーの品番(MPN)
- バーコード(JAN/EAN)



セラーに求められる対応としては、MPNかJAN/EANのどちらかを入力することです。
番号がわからない商品や中古品は税関で個別確認が必要になる場合もあるため、事前の準備が欠かせません。
ここからは、MPNとJANの違いや入力先、番号がわからない場合の対処法を詳しく見ていきましょう。
MPNとJANの違いとは?どちらか一方を正しく入力


PIDとして入力するのは、メーカーの品番である「MPN」か、バーコードの番号である「JAN」です。
それぞれの違いは、以下のとおりです。
| 項目 | MPN | JAN |
|---|---|---|
| 意味 | メーカーの品番 | 流通用の共通コード |
| 付ける人 | メーカー付ける | バーコードとして付く |
| 探す場所 | 本体ラベル・箱・説明書 | 箱やタグのバーコード付近 |



JANは国際的にはEANとも呼ばれますが、ほぼ同じものです。
どちらか一方がわかれば、EUの税関でも商品を特定できるため基本的に問題ありません。
なお、自社で付けたSKU(管理番号)はMPNではないので注意しましょう。
PIDはどこに入力する?eBayと配送会社の両方を確認


PIDは、まずeBayの商品ページにBrand・MPN・JAN(EAN・UPC)を入力しておくのが大前提です。
ただし、商品情報が実際の通関データとして配送会社に届いているかどうかが重要になります。
配送サービスごとの現状は、次のとおりです。
- Zonos Dashboard:SKU・メーカー品番・GTINについての説明あり
- UGX:公式の手順あり
- Zonos Prepay:PID入力欄は公開資料では未確認
- CPaSS/SpeedPAK:具体的な入力手順は公開資料では未確認



eBayに入力すれば自動で連動する可能性もありますが、現時点では確定していません。
「出品情報」と「発送データ」の両方を確認し、配送会社側で入力が必要な場合もあります。
中古品で番号がわからないときは「できる限り正確な情報を集める」


中古品ではMPNやJANがわからないこともあります。
その場合は、次のような情報をできる限り正確に集めておくと、申告しやすくなります。
- 商品名と用途
- ブランド・刻印・タグ
- わかる範囲の型番や品番
- 材質・サイズ・色
- 状態・付属品
- 商品全体とタグの写真



対応するときは、わかる番号は正確に使い、わからない番号を勝手に作らないことが大切です。
「未確認」と「存在しない」を区別し、自社で適当にSKUを作ってPIDの代わりにするのは避けましょう。
FedExのように番号がない旨を記載すれば申告できる会社もあるため、申告方法は配送会社ごとに確認しておくと安心です。
EU発送ルールでつまずきやすいポイントQ&A


EU向けの新ルールには、誤解しやすいポイントがいくつかあります。
ここからは、以下の4つの疑問にお答えします。
- Zonosとは何ですか?
- PIDには自社のSKUを入れればいいですか?
- eBayに入力すれば対応は終わりですか?
- CPaSSやZonos PrepayのPID入力欄はどこですか?
わからないときは「商品情報を整える→利用サービスに確認する」の順番で考えるのが基本です。
Q.1 Zonosとは何ですか?
Zonosは、配送と関税などの税金処理を行うサービスです。
日本郵便と組み合わせることで、DDP発送の費用を事前に処理できます。
Zonosの詳細については、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧下さい。


Q.2 PIDには自社のSKUを入れればいいですか?
いいえ。
SKUは自社で付けた管理番号で、MPNやJANとは別物です。
メーカーの品番やバーコードがある場合は、必ずを入力しましょう。
Q.3 eBayに入力すれば対応は終わりですか?
終わりとは限りません。
eBayの商品ページへの入力は前提ですが、重要なのは情報が配送会社の通関データに届いているかどうかです。
配送会社側の発送データまで確認しましょう。
Q.4 CPaSSやZonos PrepayのPID入力欄はどこですか?
現時点では、公開資料で確認できていない部分があります。
Zonos Dashboardでは確認できる項目があるなど、サービスによって対応状況はまちまちです。



11月1日が近づくにつれて情報が出てくる見込みなので、利用しているサービスの発表を確認しましょう。
まとめ|EU発送ルールは「コスト」と「商品情報」の見直しが重要
今回は、2026年に相次いだEU発送ルールの変更点と、11月1日から始まる2ユーロの手数料・PID入力への備え方についてご紹介しました。
- 7月に3ユーロの関税、10月にeBayのDDP必須化、11月1日からは2ユーロの取扱手数料とPID入力
- 関税と手数料を合わせると1品あたり実質5ユーロの負担増となる
- 送料・関税・手数料を分けて管理し、販売価格を見直すことが必要
- DDP発送はCPaSS/SpeedPAKが第一候補で、日本郵便+Zonosは対応11か国なら有力な選択肢
- PIDとして入力するのはMPNかJAN/EANで、自社のSKUは代わりにならない
- eBayの商品ページに入力するだけでなく、配送会社の通関データに届いているかまで確認する
- 中古品で番号がわからない場合は、番号を作らず、できる限り正確な商品情報を集めて申告する



EUの新ルールは、配送会社ごとの対応がまだ出そろっておらず、11月1日の開始後に明らかになる部分も多くあります。
だからこそ、各サービスの最新情報をこまめに確認しながら、早めに準備を進めておくことが大切です。
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菊池 駿(きくち しゅん)
株式会社Awiiin 代表取締役・eBay物販輸出のツールBee運営者
- 芝浦工業大学 数学科 卒業
- 2014~2019年:5年間中学校数学教師として勤務
- 2018年:YouTubeチャンネル「eBayライフを快適に by Bee」開設
※チャンネル登録者数”9,570人”(2025年9月時点) - 2020年:「株式会社Awiiin」設立
- 2024年:「埼玉を代表する企業100選」に選出
- 2025年:サッカーチーム「シュワーボ東京」をスポンサード
- 2025年:KEIDO 経営を極めるメディアに掲載
- 2026年:BigLife CEO Collection2026に選出(2025年に続き連続選出)
- 2026年:eBay Japanに有効ツールとして「Bee」紹介・掲載
- 2026年:ウォール・ストリートジャーナルに掲載
- 2026年:ベクトルパークと業務提携


