- 売上を構成する仕組み
- Seller HubのPerformance Reportの見方
本記事では、これらを学ぶ事が出来ます。
売上を構成する仕組み
まず売上げはこのような構造で成り立っています。

皆さんがインターネットで商品を購入するときを思い浮かべてほしいのですがまずは検索窓から欲しい商品を検索すると思います。
検索をすると商品一覧が表示されますがその商品一覧として表示された回数をインプレッションと呼びます。
そして商品一覧として表示された商品をクリックすると商品ページが表示されます。
この商品ページが表示された回数をPage viewsそして最終的に購入した回数をsoldと呼びます。
表示回数であるImpression(インプレッション)からどれだけクリックしてPage views(ページビュー)閲覧してもらえたのかを表す数値がClick-through Rate(クリック率)のことです。
またページビューからどれだけsoldされたのかを表す数値がConversion(コンバージョン)率または購入率となります。
この図は逆三角形になっていますがバイヤーはImpressionから順に進み最終的にsoldにたどり着くまでに絞り込まれていきます。
セラーはいかに最終的なsoldまでバイヤーを導くのかが重要となりこの三角形をどれだけ大きくできるかが売上増加に直結していきます。
まずはインプレッションを増やす、次にクリックするーレートを高めてページビューを増やす、そしてコンバージョンレートを高めてsoldを増やすという流れが売上を作る上で重要になります。
イメージがつかみづらいので具体的に数値を入れてみました。
例えば1月のインプレッションうちページビューが1000、soldが5だとします。
このように数が絞り込まれていきます。
この時クリックスルーレートは1000÷10000で1%、コンバージョンレートは5÷1000で0.5%となります。
soldはインプレッションとクリックスルーレートとコンバージョンレートの掛け算で成り立っています。
よってインプレッション、クリックスルーレート、コンバージョンレートこの3つの数値がポイントになっております。
この3つの数値でパフォーマンスが読み取れるのが今回説明するパフォーマンスレポートになります。
なぜ分析が必要か
次に分析がなぜ必要かについてです。なぜ分析が必要なのか考えていきましょう。
売上を向上させる場合達成したい目標の売上金額がきっとあるはずです。
それらをブレイクダウンしていくと先ほど売上を構成する仕組みインプレッション、ページビュー、ソールドに分解されます。

この3つの数字を増やすことで売上増加につながっていきます。この3つの数字を増やすためにはまずは現状把握、差分を洗い出しましょう。
差分とは先ほどお伝えした3大要素であるインプレッション、ビュー、コンバージョンのどこかで発生します。どこに問題があるのか出品のパフォーマンスレポートで確認しましょう。
その後、改善点、手段の把握、実行を行いますどの数値が伸び悩み改善するべきかを把握し目標とのギャップを確認しどうギャップを埋めていくのか具体的な施策を打っていきます。
そうすると最終的には目標とする売上の金額の達成に近づいていきます。
Seller Hubで現状を確認する
まず、セラーハブ上での現状の把握方法をお伝えします。
おさらいになりますが売上はインプレッションとクリックスルーレートとコンバージョン率で成り立ちます。
この要素がセラーハブ上で確認ができます。画像の緑と赤の値は先月との比較になります。

例えば先月たくさん出品した場合インプレッションは当然上がっているはずです。
赤く表示されているとしたら先月よりも下がっている数値です。
この場合、なぜ赤くなっている下がっているのかを確認する必要があります。
このようにチェックしていくことが現状の把握につながります。
例えば、インプレッションを出品数で割って1商品あたりのインプレッションの平均値を出してみるのも良いかもしれません。
これから紹介しますがセラーハブにあるパフォーマンスの項目でさらに詳細な数値を見ることができるのでそこから細かい現状の把握ができるのとより具体的な改善点が見えてきます。
有効な施策を確認する
この表はそれぞれの施策が何に対して有効なのかを表しています。

例えば、商品タイトルを見直すと検索キーワードのヒットによりインプレッションが上がったりまたクリックしてもらいやすいタイトルであればページビュー向上も期待ができます。
このように目標の明確化を行った上でまずは現状の把握そして改善できそうなところを把握し施策を打っていくことが売上増加につながります。
ここまでeBayでの販売において分析がどれだけ大事かということを説明しました。
Seller HubのPerformance Reportの見方
ここからはセラーハブ(Seller Hub)のパフォーマンスレポート(Performance Report)の見方についてご説明していきます。
まずはセラーハブのどこでパフォーマンスが見れるかご説明します。

セラーハブトップの右上の方にパフォーマンス(Performance)とリサーチ(Reserch)タブがあります。

そこにカーソルを合わせるとパフォーマンスタブ、リサーチタブにて見れる項目がドロップダウンで表示がされます。
セラーハブのパフォーマンスタブおよびリサーチタブにて確認できる項目のまとめです。

これらの項目と内容がそれぞれのページにて確認できます。
今回はパフォーマンスタブについての説明です。
Summaryタブ
まずセラーハブのパフォーマンスタブのサマリー(Summary)について説明します。
サマリーではeBay販売において重要な項目が確認できますが今回はリスティングクオリティーレポート(Listing Quality Report)をご説明します。
リスティングクオリティレポートとは出品をより最適にするためのアクション内容も提案してくれるレポートです。
パフォーマンスのサマリーだけではなくトラフィックからもダウンロードすることができます。
販売を始めて間もないセラーはレポートが表示されないことがあります。
ダウンロードボタンを押すとExcelファイルがダウンロードされます。

開くとまずサマリーシートがありここでは出品数が最も多い10のカテゴリーの概要と推奨内容の記載がされています。
アイテムスペシフィクスの入力をしましょう。まだ改善できる商品ページがいくつかあるなど具体的なアクション記載をしてくれます。

次にGoogle Shopping Rejectionsというシートがあります。

eBayの出品はGoogle Shoppingにも表示されますが例えばGTINを入れていなかったり画像にウォーターマーク等があるとGoogle Shoppingに表示することができません。
これらの問題を解消するとGoogle Shoppingから直接ページビューされるため購入される可能性が高くなります。
最後にカテゴリータブですがこちらはサマリーに表示されたカテゴリーのさらに細かい情報が記載されています。
シートごとに分かれて表示されていますのでシートをずらしながらご確認ください。
ここではインプレッション、クリックスルーレートセールスコンバージョンレートの数値とまた他のセラとの比較ランクが掲載されており前月と比べて上がったのか下がったのかが分かるようになっています。
ぜひ目標値設定の目安に利用しましょう。
ランクの横にはそれぞれの数値をどうやったら改善できるのか、上位10%のセラーと比較して何が足りていないのか分かりやすく表示してくれています。

この場合だとアイテムスペシフィックスをもっと入れましょうという形で具体的に改善方法を示してくれます。
シートの右側を見るとそれぞれの値について上位10%と下位10%の3つの数値が並んでいます。

どの値が優れていてどの値が足りていないのか緑と赤で表示されていますのでぜひ比較してみてください。
シートの下を見ると個々のリスティングについて修正すべき箇所が見えてきます。
この表だと写真の枚数が少ないことが改善ポイントですこのようにリスティングクオリティレポートは他のセラーと比較したとき何をすべきなのか詳細に示してくれますのでとても便利です。ぜひダウンロードしてみてください。
セラーレベルについてはSEOの記事で説明をしているので次はSalesページについて説明します。
Salesページ
Salesページでは現在の販売状況を確認することができます。
1ヶ月トータルの販売総額や右上ではEBIT数量を除いた最終的な販売利益の売上額を確認できます。

左下では販売数、平均単価、オークション形式で売れたのか固定価格形式で売れたのかが分かります。
緑の数値は前月対比を表しています。
前月よりトータルセールス、フィックスドプライスのセールスが増えているのか分かります。
下の方へ画面をずらすとバイヤーの傾向を見ることができます。例えば新規バイヤーが多いのかリピートバイヤーが多いのかを確認することができます。
またカテゴリーごとの売上分布も知ることができます。さらに画面をずらすと販売額の傾向を知ることができます。
この画面はタブになっておりプロモータリスティングスのタブを見るとプロモータリスティングスでの販売割合を見ることができます。

またオファーセールスのタブを見るとベストオファーやセラーイニシエイティッドオファーでの販売割合を見ることができます。
それぞれの言葉の意味が分からない場合はぜひインフォメーションマークを活用してください。
例えばグラフ緑部分の意味をこのように知ることができます。
セラーイニシエイティッドオファーは例えばオファートゥーバイヤーのようなセラーから開始したオファー割合という具合です。
Trafficページ
次にトラフィックについて説明します。トラフィックのページでは現在出品のパフォーマンスが確認できます。
ここでは冒頭に説明したインプレッション、ページビュー、ソールド、クリックスルーレート、セールスセールスコンバージョンレートが確認できます。

ここで注目していただきたいのが前月のご自身のパフォーマンスと比べた数値です。
インプレッション、ページビューともに前月より落ちていることが分かります。
ではその要因として考えられることは何かというところも意識しながら次の数字を見ていきましょう。
続いてその下ですがインプレッションが自然検索結果、オーガニックから来たものなのかプロモーテッドリスティングスを使った検索結果から来たものなのかということが分かります。
これによるとプロモーテッドリスティングスのインプレッションが減っていることが分かるのでインプレッションが落ちた理由はプロモーテッドリスティングスの出品パフォーマンスが落ちていることが要因であることが見えてきます。
今後の対策としてプロモーテッドリスティングスの出品数を増やすまたは現状のプロモーテッドリスティングスの出品の確率を変えるなど改善すべき点が見えてきます。
画面をずらすとページビューのグラフが出てきますトラフィックの日ごとの表についても数字が急に上がっているものなどは何が要因なのか調べてみると今後の学びになります。

例えば販売商品に関連するセールがeBay内で行われていたかポケモンの新商品の販売に合わせて関連商品へのアクセスが増えご自身の出品へのページビューが増えたかなど要因を考えてみましょう。
さらに画面をずらすと個々の商品について具体的な数値が表示されます。

赤々の部分が商品ごとの検索結果上位20位以内に表示されたインプレッションの前月との比較次に検索結果以外で表示されたインプレッションの前月との比較次にeBayで検索された後にクリックされて表示されたページビュー最後にeBay外例えばGoogleやSNSから直接クリックして表示されたページビューです。
最後にまとめになります。
まず最初に売上を構成する仕組みについてお話ししました。
バイヤーはインプレッション・ページビュー・ソールドの順に流れていくことを理解しインプレッション数・クリックスルーレート・コンバージョン率を上げることが売上増加につながることをご説明しました。
そして現状の把握・問題の洗い出しを行うにあたってパフォーマンスレポートの見方を説明しました。
洗い出しが終わったらそれに対応する改善手段を行うことで目標の達成に向かうことができます。
特にリスティング・クオリティレポートについては改善手段まで提示されていますので活用してみてください。
【輸出参考文献・引用元】
ebay.com
ebay japan
JETRO(ジェトロ日本貿易振興機構)
危険物国際輸送における留意点:日本
税関(財務省貿易統計)