- eBay輸出に「古物商許可」は何で必要なんですか?
- 「古物商許可」取得方法がよくわからない
このような悩みをお持ちの方は多いと思います。

結論、eBayで中古品を販売するには、古物商許可が必要です。
その理由は、日本の古物営業法に基づき古物商許可の取得が義務付けられているからです。
そこで今回は、古物商許可が必要な理由や取得申請について詳しく解説します。
古物商とは?


古物商とは、中古品や一度も使用されていない転売品を取り扱う際に必要な公的資格です。
古物営業法第2条では、「古物」を以下のように定義しています。
- すでに使用された品物
- 未使用でも一度取引されたもの
- これらに手を加えた品物
※出典元:古物営業法第2条(e-GOV検索)



特徴的なのは、見た目が新品同様であっても、法律上は「古物」として扱われるケースがあるという点です。
また、古物商の営業範囲には、売買や交換だけでなく、レンタルやリースも含まれます。
ただし、レンタルやリースは古物に該当する商品を貸し出す場合に限られ、新品をレンタルする業態には古物商の資格は必要ありません。
つまり、古物商とは中古品や転売品を扱うために必要な資格です。
eBayで古物商許可が必要な3つの理由


eBayで中古品を販売するには、「古物商許可」が必要です。
古物商許可が必要な理由は、主に以下の3つがあります。
古物営業法では、古物を取り扱う業者に対して「古物商許可」の取得を義務付け、盗品や不正品の流通の防止、取引の透明性を確保することを目的としています。
そのため、以下の点を徹底しなければなりません。
■仕入れ・販売記録の徹底
- 商品の仕入れ記録(仕入れ元、仕入れ日、商品名、数量、金額など)を詳細に保管
- 商品の販売記録(販売先、販売日、商品名、数量、金額など)を詳細に保管
- 古物営業法に基づく帳簿への正確な記載
■取引相手の身元確認
- 仕入れ先の身元確認(氏名、住所、連絡先など)
- 販売先の身元確認 (eBayのID、住所、連絡先など
古物商許可を取得せずに古物を取引した場合、罰則が科される可能性があります。
- 無許可営業に対する罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)
※出典元:古物営業法第33条(e-GOV検索)
そのため、法令遵守の観点からも古物商許可の取得が求められています。
eBayのような国際的なプラットフォームでは、お店への信頼性がとても大切です。
古物商許可を取得していると、「日本の法律に基づいて中古品を扱っている」と証明できるので、お客様は安心して買い物ができます。
日本人セラーの中には、eBayのストアページの説明文に古物商許可番号を記入している方もいます。


以上の理由から、eBayで中古品を安全かつ信頼性高く販売するためには、古物商許可の取得が不可欠です。
古物商許可を取得するための3Step


古物商許可の取得は、最寄りの警察署で申請します。
申請後に警察で書類を確認し、問題がなければ、古物商許可を取得できます。
古物商許可を取得するまでのステップは、下記のとおりです。
- 古物商許可申請に必要な書類を揃える
- 必要書類一式を、管轄の警察署(防犯係)に提出する
- 審査が無事に終了すれば、古物商許可が取得できる
Step①必要書類を準備する
以下の書類は、申請時に必要になるので事前に準備しましょう。
必要書類 | 詳細 |
---|---|
1.古物商許可申請書 | ・各都道府県警察署のホームページからダウンロード可能 |
2.URLの提出 | ・インターネットを使って古物営業を行う場合に必要 ・eBayのストアURLを含む画面のスクリーンショットを印刷しておく ※都道府県によっては、URLを作成してからの申請でも良い場合がある |
3.略歴書 | ・個人の場合は個人用と管理者用の2枚を提出 |
4.本籍記載の住民票の写し | ・マイナンバーの記載がない、本籍記載の住民票の写しが必要 ※個人の場合は個人用と管理者用の2枚を提出 |
5.誓約書 | ・個人の場合は個人用と管理者用の2枚を提出 |
6.身分証明書 | ・本籍が記載された身分証明書が必要 |



「古物商許可証 東京都」などと検索すれば、各都道府県警察署のサイトが表示されるので、サイト内から書類をダウンロードしてください。
Step②警察署へ申請書等を提出する
古物商許可申請書類の提出する前に、以下の点を確認しておきましょう。
- 必要書類がすべて揃っているか
- 記載内容に誤りがないか
- 写真や証明書の形式が正しいか
準備が完了したら、以下の手順に沿って申請書を提出します。
- 管轄警察署の生活安全課(防犯係)に電話でして、申請書を提出する旨を伝える



電話を事前にしておけば、お住いの地域に申請できる警察署が複数ある場合、どこの警察署に申請すれば良いのか教えてくれます。
- 申請書類を提出し、問題が無いか担当の方が確認します。



警察署に出向くのは緊張しましたが、受付があったので「古物商許可書を提出したいです」と伝えたところ、親切に窓口を教えてくれました。
担当者からは以下のような質問をされる場合があります。
- 古物の仕入れ先や販売方法
- 記載事項に不足箇所ある場合、追加で記載する
- 交通違反以外での罰則歴



私の場合、「取引は日本国内で行われますか?」と聞かれたので、仕入れは日本で、販売先はアメリカなどの海外になると伝えました。
また、分からないことがあれば「わからない」と伝えることも重要です。
虚偽の回答をすると罰則を課せられることがあるため、注意しましょう。
収入印紙19,000円分を購入・申請書に貼付し、申請書を提出して完了です。



申請が完了するまでの所要時間は、約30分ほどでした。申請書に大きな不備がなければ、思ったよりも短時間で申請が完了します。
なお、審査期間は申請書受理の翌日から起算して、土日祝日を除く40日が標準処理期間とされています。
Step③古物商許可証を取得する
審査が問題なく進むと、いよいよ古物商許可証の取得となります。
古物商許可証の取得は、以下の手順で進められます。
- 警察での審査が終了し、許可証交付の準備が整うと、管轄警察署から電話連絡が入ります
- 電話で、許可証を受け取る日時を調整します
- 指定された日時に、管轄警察署の生活安全課防犯係へ向かいます
- 「古物商許可証」が交付されます
なお、古物商許可証の申請書類の書き方について詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてください。


eBay輸出で古物商許可を活用するメリット


古物許可証を取得すると、古物市場へ参加できたり、買い取り業務を行えたりします。
メリット | 詳細 |
---|---|
①古物市場への参加が可能 | ・流通価格よりも安価に古物を仕入れられる可能性がある ・対面式の古物市場だけでなく、オンラインの古物市場にも参加できる |
②仕入れの幅が広がる | ・顧客から中古品を買い取り、再販できる 例:衣料品、家電、家具、ゲーム機器、時計など ・中古品の買取から販売までを一貫して行える 例:リサイクルショップの運営 |



古物商許可を持っていれば、店舗での販売やオンラインでの販路拡大が期待できますね。
なお、eBay輸出においては、在庫を保有しながら販売すると方法と、在庫を持たずに販売する方法の2通りあります。
詳しくは、以下の記事よりご確認ください。


自分で申請するor行政書士に依頼するメリット・デメリット


古物商許可書の申請が「面倒くさい」と思われている方には、行政書士に申請書作成を依頼することも可能です。
ただし、行政書士に依頼した場合、費用が高額になるのでおすすめしません。
その上で、自分で申請した場合と行政書士に依頼した場合の、メリット・デメリットをご紹介します。
自分で申請する場合のメリット・デメリット
古物商許可を自分で申請する場合のメリット・デメリットは、次のとおりです。
■最低限必要な費用だけで済む
- 住民票300円前後 + 身分証明書300円前後 + 申請費用19,000円 = 約20,000円
※住民票・身分証明書は各自治体により価格が変動します
行政書士に依頼した場合、5万~8万円程度の代行費用がかかります
■手続きが面倒くさい
- 市役所で必要書類を取得(住民票+身分証明書)
※住民票はコンビニでも取得できますが、身分証明書は取得できません - 警察署への申請書類提出



私は自分で申請しましたが、そこまで面倒くさいとは思いませんでした。費用を安く済ませたい方は、自分で申請しましょう。
行政書士に依頼した場合のメリット・デメリット
古物商許可を行政書士に依頼する場合のメリット・デメリットは、次のとおりです。
■時間を労力を節約できる
- 申請書類の作成や書類提出の代行をしてもらえる
- 忙しい方や時間に余裕がない方におすすめ
■専門家によるサポートを受けられる
- 書類の不備や提出漏れを防げる
- 不安な点や疑問をすぐに解決できる
■代行費用が高額
- 代行内容によっては5万~8万円程度の費用がかかる
申請書の提出までを依頼する場合は、費用は高額になります。
ただし、申請書類提出の代行は行っていない地域もあるため、全てを手続きを依頼できないケースもあります。



書類作成はお願いして、提出だけを自分で行うぐらいなら、費用対効果を考えても全ての作業を自分で行った方が良いです。
本当に時間がなくて、お金に余裕のある方であれば、行政書士に依頼するのも良いでしょう。
古物商許可に関するQ&A


eBay輸出の古物商許可について、よくある質問をQ&A形式でまとめました。
無許可での販売リスクや、申請方法、費用、メリットなど、重要なポイントを解説していきます。
まとめ:eBay輸出には古物商許可が必要です!


本記事では、eBayで中古品を販売する際に必要な古物商許可について解説しました。
- eBayで中古品販売に古物商許可が必要な理由(法的義務、リスク回避、信頼性向上)
- 古物商許可の具体的な取得手順(必要書類、警察署での申請、許可証の受領)
- 古物商許可取得のメリット(古物市場への参加、仕入れの幅が拡大)
古物商許可は、eBay輸出ビジネスを安全かつ合法的に行うためには欠かせません。
この記事を参考に、古物商許可を取得し、安心してeBayでのビジネスを始めましょう。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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